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LIFE “ちえい蔵“

年金生活者の市県民税(住民税)が過大請求されている恐れあり、申告で取り戻せる!

年金生活者は市県民税(住民税)が過大請求されているケースがあり、日本全体では年間約600億円ほどになるのでは。市県民税を計算する場合、国民健康保険料を所得控除した後の課税所得に対して計算するが、宮城県石巻市から届いた納付通知には、納めたはずの国民健康保険料が所得控除しないで計算しており、実質的な過大請求となっていた。その流れについて記述しておきます。

毎年郵送されてくる市県民税の納付明細書の項目は大きく分けて、所得、所得控除、課税標準額、市民税、県民税の区分があり、それらの区分欄に入力された金額に基づき計算された所得割と均等割の合計が市県民税として納付することになる。問題なのは、課税計算明細書の所得控除の欄に社会保険料(国民健康保険料)等の所得控除額が入力されていなければ市県民税の所得割が過大になると言うことです

サラリーマン時代は、源泉徴収(概算)され年末調整で精算される仕組みですが、生命保険料、地震保険料、医療費等が所得控除に合算されて、払い過ぎていれば所得税が還付される。市県民税も然りである。サラリーマンの場合は総務担当が年末に各自に手続きのための用紙を配布しそれに記入して提出している。それでも手続きは面倒なものだ。

一線を退いた年金生活者の場合は、市役所からの市県民税の納付通知が郵送されてくれば、疑いもなく支払ってしまう人が多いのでは。高齢化になればなるほど面倒な手続きなど嫌がる人が多い。それでも年金生活に入ると納税義務者として申告が必要なのかどうか市役所や税務署に相談すると人もいるが、その答えは相談した担当者によっても大きく左右される。公的年金等の収入が400万円以下で、その他の所得が20万円以下の場合は確定申告をしなくてよいと言われる。多くの年金生活者は煩わしい申告をしなくて済むことになる。
しかし、所得税は非課税であっても、市県民税が非課税であるとは限らない。一定の年金収入がある人には市役所から市県民税の納付通知が届く。その市県民税の算定の過程で、なぜ支払い済みの国民健康保険料が所得控除されない仕組みなのか、ほかの市役所にも確認してみた。

  •  国民健康保険料は所得から保険料は算定できるが、実際に誰が支払ったか分からないと市県民税の算定で所得控除できないとのこと(共通のコメント)・・・世帯主の名義で通知あり
  •  夫婦でも別々の支払いで納付にしたいと言う人もいるとのこと。しかし、その担当者に国民健康保険料の納付書は世帯主の名前になっており分割できないよと言ったところ、担当者は国民健康保険料の納付書は見たことはないと言っていた。話に矛盾があるが、多分マニュアルが統一されていて、そうした質問にはそうした回答をするよう指導されているものと思われる。
  •  年1回の市報に「市県民税のお知らせ」を掲載しているとのこと

私の場合は、申告漏れとして5年間遡って還付できることで決着しましたが、年金生活者で所得税が発生しない方でも市県民税の納付通知が来ている方は申告して余計に支払っている税金の還付ができます。
今、各自治体は税の滞納に対しては収納対策を強化しているが、市県民税のような過大請求しているケースに対しては、還付を促すような積極的な姿勢が見られないと感じる。そもそも、役所内部の税収システムで国民健康保険料と市県民税がリンクされているはず。なので、国民健康保険料を支払っている方は、すべからず自動的に市県民税の明細書の欄に入力されてくるはずなのだが。
※市県民税の概算は「可処分所得の計算」できますので参考にしてみて下さい。

■市県民税の計算例(夫婦二人が年金暮らしの場合)
条件:夫:65歳 年金収入:245万円

※市県民税の計算例

市県民税の計算(可処分所得の計算)

市県民税の計算例(過大請求)
<住民税計算>・・・夫の年金収入245万円(過大な計算例
年金所得:2,450,000円(収入)-1,200,000円(年金所得控除)=1,250,000円
所得控除:660,000円
・国民健康保険料控除:0円・・・国民健康保険料の算定(サイト内の検索)
・介護保険料:0円・・・・・・・介護保険料の算定(サイト内の検索)
・生命保険料控除:0円・・・・・最大控除額(平成23年12月31日以前の契約)
・地震保険料控除:0円・・・・・最大控除額
・医療費控除:適用なし
・基礎控除:330,000円
・配偶者控除:330,000円
課税対象所得:1,250,000円(年金所得)-660,000円(所得控除)=590,000円となるが、
所得割額:590,000円(課税対象所得)×10%(市県民税率)=59,000円
人的控除の差額:380,000(所得税の基礎控除)+380,000円(所得税の配偶者控除)-330,000円(住民税の基礎控除)-330,000円(住民税の配偶者控除)=100,000円
調整額: 590,000円(課税対象所得) ×5/100=29,500円
100,000円(人的控除の差額)×5/100=5,000円・・・少ない方を採用
住民税の所得割:59,000円(所得税額)-5,000円(調整額)=54,000円
住民税の均等割:3,500円(市民税)+2,700円(県民税)=6,200円
住民税:54,000円(所得割)+6,200円(均等割)=60,200円

<住民税計算>・・・夫の年金収入245万円(適正な計算例
年金所得:2,450,000円(収入)-1,200,000円(年金所得控除)=1,250,000円
所得控除:969,560円
・国民健康保険料控除:157,520円・・・国民健康保険料の算定(サイト内の検索)
・介護保険料:92,040円・・・・・・・介護保険料の算定(サイト内の検索)
・生命保険料控除:35,000円(想定)・・・・・最大控除額(平成23年12月31日以前の契約)
・地震保険料控除:25,000円(想定)・・・・・最大控除額
・医療費控除:適用なし
・基礎控除:330,000円
・配偶者控除:330,000円
課税対象所得:1,250,000円(年金所得)-969,560円(所得控除)=280,440円
所得割額:280,440円(課税対象所得)×10%(市県民税率)=28,044円
人的控除の差額:380,000(所得税の基礎控除)+380,000円(所得税の配偶者控除)-330,000円(住民税の基礎控除)-330,000円(住民税の配偶者控除)=100,000円
調整額:280,440円(課税対象所得)×5/100=14,022円
100,000円(人的控除の差額)×5/100=5,000円・・・少ない方を採用
住民税の所得割:28,044円(所得税額)-5,000円(調整額)=23,044円
住民税の均等割:3,500円(市民税)+2,700円(県民税)=6,200円
住民税:23,044円(所得割)+6,200円(均等割)=29,244円
よって、差額=60,200円-29,244円≒31,000円(例題での過大請求分

<社会保険料等の所得控除が無い場合のケース>・・・65歳以上の年金受給(通常)

市県民税の計算(可処分所得の計算)

<社会保険料等の所得控除が有る場合のケース>・・・65歳以上の年金受給(通常)
市県民税の計算(可処分所得の計算)

<社会保険料等の所得控除が有る場合と無い場合との所得割の差額>・・・年金受給(65歳以上:通常)

<社会保険料等の所得控除が有る場合と無い場合との所得割の差額>・・・年金受給(65歳未満:繰り上げ)

検証結果から、夫婦二人の年金受給開始年齢が65歳未満(繰り上げ)の場合は、年金収入210万円(加給年金も入る)くらいから市県民税の所得割が掛かるようです。その所得割に該当する人が何人くらいいるのか。参考ですが、年金受給対象となる65歳以上の石巻市の人口46,527人(平成30年8月末:住民基本台帳)に対して、その2割(仮定)に申告漏れがあったと仮定して計算してみた。
(参考:厚生労働省のデータによる公的年金額階級別の受給者数は年金額200万円以上が26.3%を占める。)

2割の考え方:サラリーマンから一線を退いて年金生活に入った方で、農業所得や不動産所得などがある人や制度を熟知して申告されている人は問題ないが、それ以外で年金に一定(計算)の所得があり市県民税の納付通知されている人は、今の制度では申告しないと過大請求されると言うことです。そうした人が2割程度として仮定の数値。

石巻市:46,527人×26.3%×20%=2,447人  31,000円×2,447人=約7600万円(過大請求想定額
日本全体:36,323千人(平成29年の公的年金受給者数)×26.3%×0.2=1,910千人
3.1万円×1,910,000人=5,921,000万円約600億円/年:過大請求想定額

600億円×5年(税金の時効になるまでの期間)=3000億円(過大請求想定額)
※1718市町村の事務処理は把握していませんので、画一的に計算したものです。

■まとめ
石巻市の担当課のコメントでは、年1回、市報に「市・県民税申告のお知らせ」記事を掲載しているとのであるが、新聞記事や広告、ダイレクトメールなどの情報が氾濫する時代にあって、市報を見る人がどれくらいいるかという疑問、また年1回の市報の各ページに跨る様々な情報を役所の意向を組んで、住民がどの程度受け止めているかと言う疑問が湧いてくる。いわゆる見た人と見ていない人が必ず出てくるという事実がそこにあることが抜け落ちているのではないだろうか。行政側からの情報の垂れ流しが、受け手の住民側も同様の垂れ流しが発生していることを肝に銘じることである。効率が悪い手法は見直すべきである。ここが行政の苦手な部分ではあるが!

一般的には、税務署や市役所から本人宛への通知に対しては必ず目を通すはず。100歩譲って、市県民税の算定にあたり申告しなければ国民健康保険料の所得控除ができないのであれば、市県民税の納付通知に目を引くような文字で「市県民税の申告のお知らせ」と題して、申告が必要な旨記載すれば足りるのでは。本内容については、以前に議会の一般質問でも取り上げられていたようだが、高齢化社会の中で住民と行政との関わり方を様々な角度から抜本的に見直す時期に来ていると思う。

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